2016年7月13日水曜日

資本主義とともに発展した立憲主義を百年前にタイムスリップさせる、異常な安倍ノミクス。

 憲法学における立憲主義とは
 広義には政治権力を法(憲法)によって規制しようという政治原則。狭義には近代市民国家におけるような権力分立の原則に立つ憲法に基づいて政治を行うという原則。
<百科事典マイペディアより>
 立憲主義(りっけんしゅぎ、英: Constitutionalism)とは、政府の統治を憲法に基づき行う原理で、政府の権威や合法性が憲法の制限下に置かれていることに依拠するという考え方
<ウィキペディアより>
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露骨な「古典的資本主義」がいまだに生き残る日本社会
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実質的な権力分立の原則がいまだ未確立のJAPAN2016

歴史に逆行する日本の政治制度、経済実態

 あの安倍政権は自民党の長い歴史のなかでも特別に異常な性質を持った政権であります。


例えば安倍さんは選挙になるとアベノミクス一色やりです。しかし今までの自民党の主張の中で、国の政策に自分の名前を付けた人が誰かいましたか?実に厚顔無礼な人です。しかもそれをサミットという国際政治の場まで持ち出して大宣伝する。本当に恥ずかしい話ではありませんか。

 だいたい成長ということを看板にして大企業に儲けさせることが大事だ。その儲けをやるために政治をやる。そうすれば自ずから国民の懐も潤うはずだ。 そういうのがアベノミクスの看板です。しかし皆さん、大企業の儲けを増やすということは確実にこの3年半やってまいりました。だから企業がもうかってもうかって仕方がなくて使い道がなくて自分の懐に貯めこんだお金が300兆円を超えたではありませんか。
 ところが収入という皆さんの懐に回るはずのお金はどこにも回ってこない、実質賃金にも国民の消費の実質分もみんな安倍内閣のもと、毎年低下であります。
 だいたい、もうけを増やすというのは企業家のしごとです。だから大企業は自分の儲けを増やすことは何でもやります。だからその大企業に経済を任せておいたら、その国の経済は滅茶苦茶になる。そういうことが分かって、実は160年前から国が乗り出して労働者の労働時間をキチンと制限するとか、社会保障の制度を作るとか、そういうことをズーと世界の資本主義国はするようになってきた。これが実は資本主義200年の歴史が示す、資本主義発展のルールなんです。
 ところが日本という国は、戦前は自由も民主主義もなかった。政府の横暴が経済界にも支配しました。だからこのルールが全然出来ていなくて、この面では世界で一番遅れてた国になっていたんです。その国で企業の儲けを増やすのが国の政策の目標だなんて言い出したらそれこそ滅茶苦茶な結果になるのは当たり前じゃありませんか。
 3年半これをやって、その面では何の成果もない。3年半と言ったら自民党の歴史のなかでも随分長い政権ですよ。自民党結党いらい3年以上政権を握って人なんて数えるほどしかないんです。
それだけやっても結果がないのに自分が間違っていたことを認めないで「道、半ば」という。いつまでたっても「道、半ば」。これがアベノミクスの正体であります。
 ところが安倍さんのアベノミクス宣伝には、もっと大事な裏があります。選挙のときにアベノミクスの宣伝をやる。これまで安倍さんの下で3回の選挙をしました。
 2013年の参議院選挙が最初でした。このときも始めからアベノミクス1本やりでした。
しかしやったことといったら秘密保護法とか、政府の勝手な決定で集団自衛権という物騒なことを憲法違反ではない、と政府の決定をひっくり返した。
 次の選挙は2014年衆院選挙でした。このときもアベノミクスばかりの宣伝でした。しかしやったことは翌15年にアメリカと新ガイドラインという軍事取決めであり、それを持ち込んで強行した。
そして今度はいよいよ三度目の選挙であります。
 ついこの前まで安倍さんは自分の任期中に憲法改定をやりたい、その意欲をもっていると国会ではっきりと答弁した。今年の3月2日、参院の予算委員会で「わたしの在任中に成し遂げたいと思っている」とはっきりと言ったんですよ。
 ところが選挙になったらどうでしょう。公明党と口を合わせて憲法改正は選挙の問題ではない、国会の憲法審査会でやる仕事でまだそこで議論していないから、今度の選挙では憲法改定は棚上げです。
 しかし安倍さんの任期は2018年の9月で終わるんです。それまでにやりたいといったらこの(2016年の)参議院選挙が最後の選挙なんですよ。衆議院の2/3と、この参議院で2/3をとったら安倍さんの任期中に憲法改定を押し通す。これを国民に押し付ける。そういう企みがあるからこそ「憲法、知りません」と隠すのです。
(不和哲三 元共産党議長 2016/7長野、野党統一候補の応援演説から抜粋)




いつまでたっても「道、半ば」と言い訳。失敗があきらかなアベノミクス




図版:資本主義ピラミッド
http://digital.library.pitt.edu/u/ulsmanuscripts/pdf/31735066248802.pdf